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蒼空のファンタジア ~プログレと幻想趣味~

ホーム・ページ「プログレ・ファンタグラフィ」の管理人のブログです。南九州(宮崎・鹿児島)からあまり出たことのない管理人がのんびりやってます。

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中井英夫「黒鳥忌」にザ・ブラックバーズ

今日12月10日は中井英夫(1922-1993)の忌日である「黒鳥忌」。そして、その日が皆既月蝕の夜と重なった。

中井英夫といえば日本探偵小説三大奇書のひとつとされるアンチ・ミステリー小説『虚無への供物』(1964/塔晶夫名義)、そして泉鏡花賞受賞作の幻想小説『悪夢の骨牌(かるた)』(1974)で知られる。特筆すべきは、短歌雑誌の編集長を勤めていたことで、葛原妙子、塚本邦雄、中城ふみ子、寺山修司ら、幻想性・前衛性の高い歌人を見出している。少しでも短歌の世界に分け入ってみたことのある人ならわかると思うが、短歌における言葉の密度、意味の多重性、常に新しい言葉の結びつきを見つけようとする繊細かつ大胆な"言葉遣い"は、散文とは次元が異なっているとしか言いようがない。その世界に携わっていた経験とセンスが、中井英夫自身の作品のそこここに伺われる。ぼくが彼の作品に強く惹かれる要因のひとつがそこにある。

中井英夫の忌日が「黒鳥忌」と呼ばれるのは、中井氏自身が自らをなぞらえていた「黒鳥館主」や「流薔園丁」「月蝕領主」に因むものである。そう、その「月蝕領主」の忌日がまさに皆既月蝕という特別な日である今日は、それにふさわしい音楽を聴きつつ、中井作品を読み返し、皆既月蝕を楽しみたい。



ザ・ブラックバーズ The Blackbirds 「Come Back」(1971)

ということで"黒鳥"のブラックバーズ The Blackbirds。マーキーの『ジャーマン・ロック集成』には取り上げられていないけれど、60年代から70年代初期のプログレッシヴなジャーマン・ロック。一時解散を経ての1971年の2ndアルバム「Touch Of Music」のラスト・ナンバー「Come Back」。クラシカルなオルガンにドタバタしたリズム・セクション、ヴァイオリンやフルートもフィーチャーしていて、同時期の英国ロックに通じる味わいがある。ところどころたどたどしかったり荒っぽかったりする展開もご愛嬌。こういう愛すべきバンドを見つけ出すのもまた、70年代プログレ趣味の愉しみだ。
 
と、ここで気づいてみると、中井英夫の言うところの黒鳥とはBlackbird(クロウタドリ、クロムクドリモドキ)でなく、Black Swan(コクチョウ)の方だった。 そこでカリフォルニア出身、サティア・サイ・マイトレーヤ・カーリー Satya Sai Maitreya Kaliの自主制作アルバム「Apache」(1971)から「Black Swan」も。グループ名にも伺われるとおりヒッピー文化らしい東洋思想の影響を受けたサイケデリックなストレンジ・フォーク・デュオ。曲想はあくまでジェントルで、英国フォークに負けず劣らずいいです、このアルバム。


Satya Sai Maitreya Kali 「Black Swan」(1971)
 
 【今日のMEMO】
★日本全国で皆既日食が観測される
21時45分に部分食が始まり、23時05分に皆既食となり赤銅色の満月が23時58分まで続いた。
皆既月蝕2011年12月10日
 

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